レトロゲームが好きで、
「どうせ集めるなら、少し商売としてもやってみたい」
「メルカリやヤフオクで仕入れて、利益を出せないかな?」
と考えている人は多いと思います。
ところが、ここで避けて通れないのが 「古物商許可」 の問題です。
この記事では、レトロゲームを扱ったビジネスを始めるときに、
- どんなときに古物商許可が必要になるのか
- どういう商売スタイルだと注意が必要なのか
- 許可を取るメリット・デメリット
を、レトロゲームにテーマを絞って解説します。
古物商許可ってそもそも何?レトロゲームは対象になるの?
まず前提として、「古物商許可」とは何かを簡単に整理しておきます。
古物商許可とは
- 警察(都道府県公安委員会)が出す「営業の許可」
- 中古品などを 「仕入れて → 売る」ことを、継続的・反復的に行う ビジネスをする人に必要
- 古物営業法という法律に基づいて管理されている
ここでいう「古物(こぶつ)」には、
中古のゲームソフト・ゲーム機・周辺機器 も含まれます。
つまり、レトロゲームを
- 人から買い取る
- オークションやフリマアプリで仕入れる
- リサイクルショップ等で安く仕入れて、別の場所で売る
といったことを 商売として継続して行う 場合、
古物商許可が必要になる可能性が高い、ということです。
古物商許可が「必要になる」レトロゲームビジネスのパターン
では具体的に、どんなやり方だと古物商許可が必要になるのでしょうか。
レトロゲームに絞って、代表的なパターンを整理してみます。
① 利益を出す目的で、レトロゲームを仕入れて売る
次のようなパターンは、典型的に古物商許可が必要と考えられます。
- メルカリ・ヤフオク等で安く仕入れ、別のプラットフォームで販売する
- ハードオフやブックオフなどで仕入れ、ネットショップやフリマで売る
- フリマ会場で仕入れたレトロゲームを、自分のネットショップで販売する
ポイントは、
「利益を出す目的で、仕入れと販売を繰り返しているかどうか」
です。
② ネットショップ・ECサイトを作ってレトロゲームを販売する
自分のサイトやBASE、Shopifyなどで
- 「中古ゲーム専門店」「レトロゲームショップ」
- 「レトロゲーム福袋」「ジャンクセット販売」
のような形で 明確に“お店”として販売している場合 は、
ビジネス目的が明らかなので、古物商許可が必要と判断されやすくなります。
とくに、
- 「買取します」「ゲームソフト買い取ります」
- 「不要になったゲームを送ってください」
といった「買取」を前面に出すなら、なおさら古物商許可は必須と考えた方が安全です。
③ 委託販売・代理出品でレトロゲームを扱う
友人や知人から
「代わりに出品して売ってよ。売れたらいくらかあげるから」
という形で、レトロゲームを預かって販売するケースも要注意です。
- 委託・代理出品であっても、実質的に「他人の物」を扱っている
- 販売を反復継続して行い、対価を得ているなら「業」とみなされる
ため、古物商許可が必要になり得ます。
古物商許可が「不要」と考えられるケース
一方で、次のようなケースは古物商許可が不要とされる典型例です。
① 自分のコレクションをたまに処分するだけ
- 自分の家にあったゲームを整理して、たまたまメルカリに出した
- 学生時代に買ったゲーム機を、一度だけヤフオクで売った
といったように、
- 仕入れをしていない
- ビジネスとして継続的にやっていない
のであれば、通常は古物商許可は不要とされています。
② 新品のみを扱う小売(仕入れ元が正規・卸業者など)
- 正規の卸業者やメーカーから新品を仕入れて販売する
- 返送された未開封品を再販売する
といった 新品商品だけを扱うビジネス は、古物営業法の「古物」には該当しないため、原則として古物商許可は不要とされています。
ただし、レトロゲームビジネスの場合は新品だけで回すのは現実的ではなく、多くの場合は中古がメインになるため、注意が必要です。
仕入れ方法別に見る、レトロゲームと古物商の注意ポイント
レトロゲームの商売では、仕入れのルートがいくつも考えられます。
それぞれ、古物商として気をつけたいポイントがあります。
フリマアプリ/ネットオークションからの仕入れ
- メルカリ・ヤフオク・ラクマなどで安く仕入れて、別の場所で売る
- 仕入れ元の情報(ユーザーID・取引履歴)を最低限記録しておく
古物商としては本来、「誰から買ったか」の把握が大切です。
特に高額タイトル(レアなRPG、限定版、本体セットなど)は、真贋や出所のチェックを意識しましょう。
実店舗(リサイクルショップ・中古ゲーム店など)からの仕入れ
- 安く仕入れられるならビジネスとしては魅力
- ただし人気タイトルはすでに市場価格が反映されていることも多い
ここではむしろ 状態の目利き・セット組み・写真の撮り方 など、
「付加価値をどうつけるか」が利益のポイントになります。
個人からの買取・出張買取
- 知人・友人・SNS経由で「ゲームをまとめて買い取る」
- 出張買取・宅配買取などを行う
これは完全に古物商の領域です。
「誰から・何を・いくらで・いつ買い取ったか」を、台帳などにしっかり記録する必要があります。
レトロゲーム専門で古物商許可を取るメリット
「リスク回避のために仕方なく取る」というイメージの強い古物商許可ですが、
レトロゲームビジネスにおいては、攻めの意味でもメリットがあります。
① 「ちゃんとしている人」としての信頼感
- プロフィールやサイトに「古物商許可番号」を表示できる
- 買取や高額商品のやりとりで、相手の不安を和らげられる
マニアな市場ほど「安心して取引できる相手か」が重要になります。
許可番号の記載は、小さくない信頼材料です。
② 堂々と「買取します」と言える
- 古物商許可があれば、買取ビジネスを正面から打ち出せる
- SNSやブログで「レトロゲーム買取します」と情報発信しやすい
買取ができるようになると、仕入れの幅が一気に広がる のがポイントです。
③ 将来的な拡大にも対応しやすい
- 最初は副業レベルでも、ゆくゆくは在庫を増やして本業化したい
- ネット販売に加えて、イベント出店・実店舗なども視野に入る
そんなとき、最初から古物商許可を取っておけば、
スムーズに事業の規模を大きくしていくことができます。
レトロゲーム商売開始までのステップイメージ
最後に、レトロゲームビジネスを始めるときの大まかな流れをイメージしてみましょう。
ステップ1:扱うジャンルと規模をざっくり決める
- ソフト中心でいくのか、本体や周辺機器も扱うのか
- ファミコン・スーファミ・PS・PCエンジンなど、どの世代を得意にするか
- 1か月にどれくらいの点数を回すイメージか
ここを決めることで、必要な資金・スペース・作業時間が見えてきます。
ステップ2:古物商許可が必要になるかをチェック
- 「自分のコレクション整理」レベルを超えているか
- 仕入れ→販売を継続して行うつもりがあるか
- 将来的に買取をしたいかどうか
ビジネスとしてしっかりやっていくつもりなら、
早い段階で古物商許可の取得を検討する価値があります。
ステップ3:営業所(場所)と屋号を決める
古物商許可の申請では、
- どこを「営業所」とするか(多くの人は自宅)
- 屋号(〇〇レトロゲーム商会、など)をどうするか
といった点を決める必要があります。
自宅を営業所にする場合は、マンション規約などにも一応目を通しておきましょう。
ステップ4:必要書類を準備して申請
- 住民票、身分証明書、略歴書
- 申請書、誓約書、営業所の図面 など
都道府県警察のサイトに、必要書類と書式が掲載されています。
一度警察署の生活安全課に電話で相談し、「レトロゲームを扱うつもりです」と伝えておくとスムーズです。
ステップ5:許可が下りるまでに“準備期間”としてテスト
許可が下りるまでには、通常1〜2か月程度かかります(地域差あり)。
この期間に、
- 相場リサーチ(どのタイトルがいくらで売れているか)
- 写真撮影・商品説明のテンプレ作成
- ブログやSNSアカウントの開設
などを進めておくと、許可が下りたときにすぐ動き出せます。
レトロゲーム好きだからこそ、法律面も押さえて“長く続ける”
レトロゲームの商売は、
- マニア同士のつながりができる
- 自分の好きなジャンルの知識がそのまま武器になる
- 小さく始めて、コツコツ育てていける
という意味で、とても魅力的なビジネスです。
一方で、中古品を扱う以上、古物商許可や法律面を無視することはできません。
最初のうちにきちんと整えておけば、
- アカウント停止やトラブルの不安を減らせる
- 胸を張って「レトロゲームショップです」と名乗れる
という、長期的なメリットも大きくなります。
「レトロゲームが好きで、できればビジネスとしてもやっていきたい」と考えている方は、
ぜひ一度、自分の販売スタイルを整理しつつ、古物商許可の取得も検討してみてください。

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