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「中古品を海外に売りたい」法人が今急増しています
円安の進行・インバウンド需要の高まりを背景に、日本の中古品(ブランド品・時計・貴金属・家電など)を海外バイヤーや越境ECで販売したいという法人からの相談が増えています。
しかし、いざ事業を始めようとすると「古物商許可は必要?」「輸出に規制はある?」「許可の取り方が個人と違う?」といった疑問が次々と出てきます。
本記事では、法人が中古品を海外向けに輸出・販売する際に必要な許可・規制を、行政書士の視点からわかりやすく解説します。
まず確認|古物商許可は法人でも必要か?
結論:法人であっても古物商許可は必要です。
古物営業法第3条は、「古物商を営もうとする者は、都道府県公安委員会の許可を受けなければならない」と定めています。これは個人・法人を問わず適用されます。
中古品の仕入れ・買取・転売を反復・継続して行う場合は許可が必要です。海外向けの販売であっても、日本国内で仕入れ・買取を行う時点で古物営業法の規制対象となります。
無許可営業は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(古物営業法第31条)という重い罰則があります。法人の場合は代表者だけでなく法人自体も処罰される両罰規定(同法第33条)が適用されるため、リスクは個人以上です。
法人申請と個人申請の主な違い
法人で古物商許可を取得する場合、個人申請とは必要書類が異なります。
| 項目 | 個人申請 | 法人申請 |
|---|---|---|
| 申請名義 | 個人名 | 法人名 |
| 追加書類 | なし | 定款・登記事項証明書 |
| 役員全員分 | 不要 | 役員全員の住民票・身分証明書・略歴書・誓約書が必要 |
| 欠格事由の確認 | 申請者のみ | 役員全員が対象 |
特に注意が必要なのが、役員全員分の書類が必要という点です。役員が複数いる法人では書類収集だけで相当な手間がかかります。また、役員の一人でも欠格事由に該当すると許可が下りません。
海外販売で注意すべき輸出規制
古物商許可を取得しても、海外向け販売には別途、輸出に関する規制が適用されます。
① 外国為替及び外国貿易法(外為法)
一定の品目を輸出する場合、経済産業大臣の許可または承認が必要です。中古品であっても対象になります。特に注意が必要な品目は以下のとおりです。
- 精密機器・電子機器類(軍事転用の可能性があるもの)
- 特定の化学品・工作機械
- 暗号機能を持つIT機器
ブランドバッグや衣類・一般的な家電は通常対象外ですが、高性能カメラ・通信機器・特定の産業機械などは確認が必要です。
② 文化財保護法
美術品・骨董品・工芸品の中には文化財として輸出が制限されているものがあります。国宝・重要文化財はもちろん、一定の価値を持つ美術品の輸出には文化庁への届出・許可が必要な場合があります。
③ ワシントン条約(CITES)
象牙製品・べっ甲・特定の皮革製品(ワニ・ヘビなど)が使用されたブランド品は、ワシントン条約に基づく輸出規制の対象です。こうした素材を含む商品の海外販売は、書類なしでは違法になるケースがあります。
海外販売の主なルートと留意点
| 販売ルート | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 越境EC(eBay・Vestiaire等) | 個人バイヤーへの直販 | プラットフォームの規約・関税対応が必要 |
| 海外バイヤーへの卸売 | まとまった取引量 | 契約書・インボイスの整備が重要 |
| 自社ECサイト(多言語対応) | ブランド構築に有利 | 特定商取引法の英語表記対応が必要 |
| オークション(海外向け) | 高額品の売却に有効 | 落札国の輸入規制も確認が必要 |
法人申請の手順まとめ
- 営業所の確認(本店または実際に営業する場所)
- 役員全員分の書類収集(住民票・身分証明書・略歴書・誓約書)
- 定款・登記事項証明書の取得(法務局)
- 申請書の作成・管轄警察署へ提出(手数料19,000円)
- 審査期間(約40日)
- 許可証の交付・標識の掲示・営業開始
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